園長便り2025-10
2025.09.19
「花が咲く」
園長:中村貫太郎

玄関横の花壇では、ミリオンベルが今まさに最盛期を迎えています。黄色、赤、紫、ピンク・・・どの花も可愛らしく咲いていますが、特に紫色の花が元気に見えます。同じ時期に同じ土、同じ肥料で同じように植えたのに、不思議なことに元気な場所もあれば、しおれてしまった場所もあります。手入れも同じようにしていたのに、うまく育たないこともあります。
しかし、そんな花壇で驚くことがありました。植えていないはずの場所に、なぜかペチュニアの花が咲いていたのです。以前、花壇にはペチュニアを植えたことはなかったので、こぼれ種というわけでもないでしょうし、一体どうやって咲いたのか本当に不思議です。

花壇の中でも、植物たちはそれぞれのペースで、時には予想外の形で、私たちに喜びや驚きを届けてくれます。これは、子どもたちの成長にも似ているように感じます。幼稚園という同じ環境で育っているように見えても、一人ひとりの感じ方や伸び方は違います。すぐに花を咲かせる子もいれば、じっくりと根を張りながら自分のタイミングを待つ子もいます。ときには、思ってもみなかった場所から、すてきな花が咲くこともあるでしょう。
毎日の子育てには、悩んだり心配になることもあると思います。でも、子どもたちはちゃんと、自分に合ったスピードで育っています。焦らず、比べず、それぞれの「花が咲く瞬間」を楽しみに見守っていきましょう。